結婚に関する悩みは数多くあります。
何をやって、何をやらないかは、そのカップルによって異なるからです。
「結婚とは家と家とのつながりが増えること」
…と言ってしまうと「家制度なんか古い」と思われるかもしれません。
しかし、私が話をしたいのは、家制度のことではありません。
二人の人間が結婚して、新たな家庭を作っていくのが結婚ですが、それぞれ別の家庭・異なる価値観で育っているので、いざ一緒に新しい家庭を築くとなると、細かい差異があるのは当たり前のことなのです。
同棲までは、二人だけで完結するので大きな問題にはならなかったり、問題とすら思わなかったことが、結婚となると、親戚付き合いの温度差や出身地の文化の違いなど、すりあわせていかないといけなくなるのです。
とはいえ、毒親もちは絶縁するかしないかや、挙式等で邪魔させないためにどうするかなど、一般的な結婚観の方とは課題が異なることは間違いありません。
この記事では、一般的な結婚までの流れをもとに、それがなぜ必要なのか、どう省略可能かを考えていきます。
プロポーズ
プロポーズの有無はカップルによります。
特にお付き合いの長いカップルは「プロポーズはなかった」ということもよくあります。
ただ、これからプロポーズをする人は
本当に結婚の意思があると考えて良いのか?
いつから結婚の準備を進めていったら良いのか?
などと相手を悩ませかねないので、格好つけなくても良いからできるだけ「相手がプロポーズだと理解できる言葉がけ」はしたほうが良いです。
親への結婚報告と結婚挨拶
結婚の意思が固まったら、まずは自分の親にプロポーズをした・されたことを報告します。
そのうえで、相手に会ってほしいことを伝え、結婚挨拶の日程を調整しましょう。
結婚挨拶の順番は 女性の家→男性の家 の順に行うのが一般的です。
これに関しては、親と付き合いを続ける場合は伝えるべきことだと思います。
親に対して二人でご挨拶に伺う、というスタンスになりますので、自分たちで一方的に日時を決めるのではなく、相手の都合を確認していくようにしましょう。
親が言い出しかねないことをあらかじめシミュレートして、なるべく波風の立たない返事を用意しておくと良いでしょう。
親に任せると日程が決まらないようであれば、事前に二人で日程の候補を複数考えておいて、こちらから提案しても良いと思います。
婚約指輪・婚約記念品の購入
プロポーズの時に婚約指輪を渡すこともありますが、相手の指輪のサイズがわからない、相手の好みがあるなどで、指輪を後で買いに行くのも一般的です。
指輪をしないということで、腕時計やネックレスなどを婚約記念品として購入することもあります。
購入するのであれば、結納・顔あわせ食事会に合わせて準備すると良いでしょう。
指輪を受け取ったら半額程度の婚約記念品をお返しに贈るものなので、女性側が貰っておしまいだと思ってる人は、この段階で価値観の相違により婚約破棄になることもあります。
男女問わず「不経済的」「煩わしい」などで不要という人も今はよくおりますので、買い悩むのであればナシで良いか二人の意思を確認しましょう。
二人が不要でも親が必要だというのであれば、家同士のしきたりを重んじるのねということで、結納品・結婚記念品に含む形にして、両家の親に用意して貰えば良いでしょう。
結納・両家顔あわせ食事会
結納と顔あわせ食事会は、両方する必要はありません。
「結納までやるのは面倒くさいけど、入籍前に相手のご家族ぐらいは知っておきたいよね~」というケースで顔あわせ食事会をやることになります。
伝統を重んじる家柄ですと、結納をしないとダメということもまだまだ多いです。
新郎側の両親が不要と言っていても、新婦側両親が必要と言うならすべきです。
結納金は結婚準備のための資金ですし、受け取る女性側は半額相当のお返しを用意しないといけません。
新婦側両親が着服を考えているなら、新郎側両親と打診して、挙式前に結納金で準備した物を見せていただくとか、あえてガチガチの取り決めの結納にしても良いでしょう。
顔あわせ食事会は「誰が何のためにやるのか」で費用の分担が変わってきます。
- 新郎親族が結納をする代わりに、新婦親族をご招待する
- 新婦親が、結納代わりの挨拶にお越し頂いたお礼として、新郎親族をご招待する
- 新郎新婦が、自分たちのために両家親族をご招待する
うちの場合は毒親に「金を出してやった」と言わせないために、「新郎新婦二人が両方の家族を招いた」というスタンスで開催したので、新郎新婦が宴会費用と両家の足代を用意しました。
また、 「結納なしで地方に出向かせるなんて非常識だ」 と毒母が言い出すのを防ぐために「結納がなしとのことなので、代わりに新婦側へ出向きます」という話をして貰うように新郎両親へお願いしました。
誰が主催になって、誰が費用を負担するのかは、二人で話し合ってそれぞれの親に同意を得ておきましょう。
手土産はどのケースであっても「親が初対面の相手のために用意をしました」という形にしたほうがいいと思います。
事前に相手親の好みを伝えておいて用意頂く方法もありますが、新郎新婦で自分の親の好みに合う物を用意しておき、こっそり相手の親に渡しておいて中身が何かも伝えておき、食事会の最後に交換して貰うと、好みと不一致で揉めたり、金額に差が出なくて良いでしょう。
「結婚挨拶の時に好みを伝えていたので、覚えていてくれたみたい」と言っておくとさらに良いかと思います。
入籍日を決める
入籍日は挙式より前でも後でも自由です。
それぞれメリットもデメリットもありますので、二人で話し合いつつ親に事前に報告しておくのが良いでしょう。
また、結婚記念日を入籍日にするか挙式日にするかも、夫婦の自由です。
二人が「この日が結婚記念日だ」と思った日で良いのです。
うちは婚約から入籍までの予定期間が半年を切っており、自分たちで挙式費用を用意することにしていたので
「一年程度を目処に挙式をします、できれば春か秋で検討しています」
「挙式後の入籍だとかなり先になってしまうため、○月頃に入籍して、先に社会的に夫婦となっておくつもりでいます」
と結婚挨拶で伝えておき、顔あわせ食事会の席で最終確認として、親兄弟にあらためて報告しました。
挙式と入籍日については、結納・顔あわせ食事会の際になるべく具体的な予定を伝えられた方が良いです。
祝う側がいつのタイミングで祝うか不安になることもありますので。
結婚式場を探し決定する
一言で結婚式と言っても、内容は「挙式」「披露宴」「二次会」と区分できます。
ホテルや専門式場のように全部一つの敷地内でやるケースもあれば、全部会場を変えるケースもあります。
チャペル等で挙式→全員移動して大広間で披露宴→二次会、と王道でやると、最低でも300万~400万ぐらいは予算が必要です。
親族のみの挙式→親族食事会→友人を呼ぶ1.5次会、だと100万~200万程度です。
夫婦二人で挙式のみなら50~100万です。
挙式なしのフォトウェディングならもっと安く付きます。
最も安くつくのは入籍のみ。お金はかかりません。
人気の会場は一年ぐらい先まで予約が埋まっていたりしますので、やりたいと思った時点でどんどん下見に行くのが良いです。
自分たちだけなら平日でも休み取ってで大丈夫ですが、人を呼ぶならやはり土日祝での挙式にしないと参列できない人が多くなりますので。
やりたいことを増やしていけば、上限がないものなのでいくらでも増えていきますが、やりたいことを絞り込んでいるなら、以外と手の届く金額だったりします。
やるかどうかは価値観次第ですので、誰のために、何のためにやりたいかを考えると、どの程度の規模が良いか見えてくると思います。
結婚指輪の購入
指輪があるだけで異性から声をかけられることが減ったりするのと、公的な場では指輪をして既婚者であるとわかるようにするのも一般的ですので、婚約指輪は不要な人でも結婚指輪は欲しいという人は多いです。
しかし「指輪が他者にぶつかって怪我をさせる恐れがある」「指輪をつけていると不衛生である」などからつける人が少ない傾向にある業界もありますし、必要ないと思っている夫婦なら、無理に準備する必要もないでしょう。
どうでもいいのですが、指輪は売るときは石の価値はほとんどありませんので、指輪を緊急時の財産として考えているのであれば、地金を金やプラチナなど価値が高い物にしましょう。
2人の新居探しと引越し
どちらかの家に同居する場合は、家を探さなくて済むので楽ですね。
結婚を機に実家から独立したり、新しい家に引っ越す場合は、早く引っ越すほど顔を合わせる時間が増えるため、結婚準備の話し合いなどが楽になります。
結婚を機に毒親と絶縁するのであれば、新居に住民票を移す前に、仮の住所で戸籍の分籍と住民票の移動をして、閲覧制限をかけてから、本来の結婚手続きをすることをオススメします。
なぜかというと、戸籍(附票)も住民票も、「自分と戸籍(住民票)が同一だった人間が、どこへ移動したか」は追跡できてしまうからです。
会社や親戚・友人に結婚の報告をする
どの範囲まで報告するかは人に寄りけり、関係性に寄りけりです。
最低限、直属の上司と改姓等で事務処理が伴うのであれば担当の事務員には報告すべきでしょう。
挙式や二次会に参加して欲しい場合は、三ヶ月前までを目安にしつつ、できるだけ早い時期に打診も兼ねて報告します。
結婚することを最低限の人にしか言いたくない、絶縁を考えていて親に漏れることを防ぎたいということであれば、結婚の報告をする際に口止めもしておきましょう。
特に絶縁する場合は、「虐待を受けていて身の危険を感じているので、この機に絶縁します」など、強めに介入する余地がないことを伝えた方が良いでしょう。
挙式をしない・親族のみ、ということを伝えても問題ありません。
相手の祝いたい気持ちを尊重したい場合は、入籍予定時期ぐらいは伝えても良いのではないでしょうか。
婚姻届の提出・挙式
順番は人によりけりです。
婚姻届を出すことで、公的に夫婦であると認められることになります。
婚姻届を出さなかった場合は「内縁関係」となります。
内縁の場合は日本では相続等で配偶者と異なり不利益を被ることが現在もあります。
ですので、特別な事情(思想も含む)がなければ挙式はしなくても婚姻届は提出するのが一般的です。
婚姻届の証人欄は、成人している人なら誰でも問題ありません。
書いて欲しい人が特にいないのであれば、役所の職員に頼んでも構いません。
婚姻届は少しでも不備があると戻ってきてしまいますので、確実に特定の日付で受理して欲しい場合は、事前に窓口へ持参すれば不備がないかを確認してもらえます。
基本は「こだわる方に合わせる」のがオススメ
いざ結婚するとなった場合、価値観がそれぞれ異なりますので衝突することもあるでしょう。
その場合は、基本的にこだわる方へ合わせることをオススメします。
やったことに対して後悔するのは今後どうしていくか考えることにつながりますが、やらなかったことに対するモヤモヤは残り続けてしまうからです。
とはいえ予算などもあってのことですから、モヤモヤが残らないように「なぜそうしたいか」を話し合って決めていきましょう。
結婚なんて長い人生では通過点の一つです。
ここでモヤモヤを残していたら、この先も大きなイベントが起こるたびにモヤモヤしていくことになります。
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