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凹むだけなんてもったいない。過去を振り返るなら、できたこと探しをしよう

ACと私の話
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過去を振り返るときも必要

時々「過去を振り返るな」という人がいますが、これは「過去にとらわれてしまってそこから進まないのはよろしくない」といった意味合いです。
ACのようにトラウマを抱えている人は、すでに前に進む力がなくなっていますので、足を縛る鎖…過去に向き合うことも必要です。

でも、無理して向き合わないといけないことではありません。
向き合うのがしんどい時は「向き合わねば」という気持ちを取り払うことのほうが大事です。
ある程度メンタルが回復すれば、「せねば」ではなく「したい」と、自発的な感情にかわります。
いずれ向き合わないといけない日が来るでしょうが、今すぐ必要かどうかはちょっと自分の精神力と相談した方がいいです。

ただ、面倒臭がっていつまでも向き合うことから避けていると、向き合うことを回避し続けねばならないか、嫌でも向き合わざるを得なくなってかえってしんどいことになることもあります。
例えば自分がACであること、親が毒親だったと認めずに子を持った時に、自分が虐待してしまって初めて現実を受け入れなければならなくなったりとか。
これめちゃくちゃしんどいですよ。
自分の家庭があるうちは辛くてもがんばれますが、自分のペースだけでは進められません。
でも、家庭を壊してしまった後に脱却したとき、どんなに反省しても元通りに戻る可能性はとても低くなってしまいます。

過去を振り返るのは、できるだけ早いほうが良いです。

過去を振り返るためのステップ

第一段階は振り返り

「こう言われたのが嫌だった」「こんなことがあって理不尽だった」というのを思い出す作業です。
思い出すのが辛い場合は、まだ向き合えるほど精神的な体力がありません。
無理に思い出すと、自傷行為などに走ることが多々あります。
いずれ無理せず思い出せる時が来ますので、それまでは無理に振り返らないでください。

自傷行為や健忘などの症状がある場合は、それが自分にとって必要なのだと受け止めるところからスタートです。
なぜそうしてしまうのか自分のことを受け止めないと、次に進んでも自己否定が強く出てしまってなかなか進めません。
忘れるのはそれだけ強く不快感があるから。
自傷行為は人によって理由が変わってきますが…例えばこんな感じで自己否定をストップさせるのが先決です。
・傷つけることで自分を罰したい→なぜ罰すべきと思っているか。
・自分の汚い部分を流しきってしまいたい→それは本当に汚いのか、自分の好きで汚いことをしたのか。

第二段階は切り離し

「どうして私は嫌だったのか」「なにが理不尽だったのか」を考えます。
親と自分は別個体だと認識し、親の気持ちと自分の気持ちは別だと切り離すためです。

第三段階は自己肯定

「本当はどうして欲しかったのか」を考えます。
ここで親を責めたくなるのもしょうがないことですが、相手を責めるうちは完全に脱却できたとはいえません。
とりあえず、自分の気持ちを見つけられたことを、自分で褒めてあげましょう!

第四段階は許容

「自分ならそうはしないけれど、親は○○だからしょうがない」に至ります。
ここまで来ると、親を責めたい思いは自分の「内心の自由」として処理できるようになり、わざわざぶつけてケンカになることを避けられるようになります。

できない自分よりも、できる自分を探そう

最初からすべての段階をこなせることはありません。
できない自分を責めないでください。

昨日の自分、先週の自分、先月の自分、去年の自分…過去の自分はそこまで考えられましたか?

考えられるようになったのは成長の証です。
「前はこんな振り返りはできなかった」
「自分がどうしたかったのか思いだすことができた」
こういうふうに、できるようになった部分を認めてあげてください。
それこそが自己肯定です。
AC脱却のために最も重要で時間のかかる作業なのです。

どんなに些細な事でもいいので、自己肯定する量を増やすことが、回復への歩みなのです。

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